この記事では、岐阜県高校入試の数学について詳しく説明していく。
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目次
大問構成
大問6つで構成されている。配点は以下の通り。
問題 | 配点 | 内容 |
第1問 | 24点 | 小問集合 |
第2問 | 11点 | 二次方程式・二次関数、確率、統計など |
第3問 | 11点 | 二次方程式・二次関数、確率、統計など |
第4問 | 18点 | 物語形式の文章題 |
第5問 | 18点 | 図形 |
第6問 | 18点 | 整数 |
各大問の内容
第1問
6問のうち、前半の3問のテーマは例年同じ。
前半3問が解けないようならばそれ以降の問題はとても手がつかないので、過去問を解いていて最初にここで躓いた時はまず基礎を復習しよう。
⑴数の計算。加減乗除と累乗のルールさえ理解していれば良い。
⑵文字計算。ここも焦らず得点する。
⑶平方根が絡んだ問題。出題様式は様々なので、問題をたくさん解いて慣れよう。
後半3問は固定ではない。ここでは特によく出題される2つのテーマを取り上げる。
本番形式の問題を多く解いて他の様式も経験しよう。
円
円周角の定理などを用いて角度を求める問題が多い。他の平面図形の問題でもそうだが、必ず大きな図を描いて書き込みながら考えること。
関数
一次関数、二次関数、反比例のグラフを、式の形、グラフの概形、変化の割合などの観点から理解しておく。
他に、確率、有効数字、作図などが出題されている。
第2問、第3問
少し長めの問題が出題される。よく出題される分野は、二次方程式/二次関数、確率、統計である。
二次方程式/二次関数
二次方程式に特有の性質、例えば解の公式などをよく理解しておかなくてはならない。
また、「解」という考え方の理解も必要となる。
解とは文字に代入することで方程式を成り立たせる値であり、方程式を解くことで求まる値である。
どちらの性質も使いこなせるようにしておこう。
二次関数では値域と変域の関係を求める問題や、一次関数との交点を求める問題があるが、前者はグラフの形を知っていれば代入するのみであり、後者は連立して二次方程式を解くだけである。
確率
和の法則と積の法則を使いこなせるかどうかが問われる。法則の使い方について不安があれば確認しておくこと。場合分けをする時は、必ず重複なく全ての場合を考えなければいけないことに注意する。
例えば、「サイコロの独立した2つの目の積が偶数」の時、「片方が偶数」と「両方が偶数」という場合分けでは間違える可能性がある。
「両方が偶数」という場合は、「片方が偶数」という場合も含んでしまうから、重複が起きてしまう。
「偶数と奇数」と「偶数と偶数」というように排反(重複が無い)な事象の確率に対してのみ和の法則は成り立つ。
統計
平均値、中央値、最頻値の意味、グラフや度数分布表の読み方を理解しておく。以下、未満などの用語の定義も確認しておくこと。
第4問
物語形式の文章題が出題される。内容は、主に連立一次方程式である。
ある2つの未知数をx、yとおいて、式を立て、それを解く。
単純な一次方程式ではなく、範囲によって場合分けされる場合が多い。重要なのは正確なグラフを描くことである。
正確なグラフを描くことで、直線が交わる点(例えばそれは、AさんとBさんが出会う点を表す)などが可視化できる。
また実際にグラフを描かせる問も出題されやすい。この時、必ず定規を使うこと。
第5問
例年、図形の問題が出る。
必ず証明問題があり、ほとんどが三角形の合同や相似の証明である。
証明の書き方にはある程度のルールがあり、頭の中で分かっていても書き方で減点される可能性がある。
証明の手順を身につけるためにも、必ず先生に何度も添削してもらうようにしよう。
また、第1問の解説でも説明したが、必ず大きく分かりやすい図を描くこと。問題用紙に載っている図は、目分量で答えられないようにわざといびつに描いてある事があるので注意。
第6問
大まかにいうと整数の問題が出題される。
取れる内容は、規則性、整数の性質、確率といった分野である。
規則性を発見するには、まずはとにかく書き出してみることである。
「1,2…」だけでは規則性ははっきりとは分からない。「1,2,4,8…」まで書いて、初めて「2の累乗」という規則性を見出せるのである。
また、文字nを用いて一般化する問題では、必ずnに1や2を代入して答えが正しいか確かめること。
見落としがちなコツ
数学において、問題を解けるようにしっかり勉強しておくこと、それは当然重要である。
加えて、見落とされがちだが大切なことを2つ説明する。
その1 計算ミスを防ぐ
1つ目は、計算ミスを防ぐことである。
「計算ミスは仕方ない」と思わないこと。
計算ミスも立派なミスであり、個人に「癖になっている計算ミス」があるはずである。
それを見抜き、それ以後同じミスをしないように対策を考えなければならない。
例えば、「文字のx(エックス)と掛け算の記号×を間違える」という計算ミスがあったら、エックスの書き方を変える、掛け算の記号を・で表すようにするなど、いくつもの対策が考えられるだろう。
とにかく、計算ミスは馬鹿にはできない。
大問の序盤で計算ミスをすれば、それ以降全て点が入らなくなる可能性もあるのだ。
その2 答えを吟味する
2つ目は、答えの吟味である。
答えが出たら、その答えが妥当であるかどうかを必ず確認しなければならない。
例えば、半径5の円の中に内接した三角形の面積が、95だったとしよう。これは答えとしては妥当ではない。
なぜなら、半径5の円の面積は25π<80であり、円に内接する三角形の面積が円の面積を超えることはあり得ないからである。
もう少し感覚的な例を出そう。
「サイコロを50回振った時、何回1の目が出る確率が一番高いか」という問題で、20回という答えが出たとしたら、それは妥当ではない。
サイコロは1〜6が同じ確率で出るので、だいたい50÷6に近い答えになるはずだ、と予想がつく。(中学数学で答えを出すのは難しいが、実際に8回が正解となる。)
このように、答えが正しいかどうかを、図を用いた目分量や感覚的な判断などに頼って吟味する癖をつけて欲しい。
これは計算ミスに気づく有効な手段であり、正答率を大きく上げる要因となる。
その他の科目はコチラ
岐阜県高校の他の科目については、以下で紹介している。一緒に読んでおこう。
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