【偏差値52】飛騨高山高等学校の情報まとめ

このページは、岐阜県立飛騨高山高等学校についての基本的な情報を提供するものである。

これから入学試験を迎える受験学年の生徒諸君や、その親御様にぜひ読んでいただきたい。

岐阜県では、平成30年(2018年)より全日制普通科の高校入試において、全県一区制を導入することになった。

これにより、受けられる高校の制限がなくなり、岐阜県民であれば自由に通いたい高校を選ぶことができるようになった。

以下、岐阜県飛騨高山高等学校について紹介していこう。

学校情報

所在地 岐阜県高山市下岡本町2000-30

設立 2005年

教訓 快活・創造・友愛

制服 男子紺のブレザーにネクタイ着用。女子セーラー服っぽいデザイン(冬服:襟が白色の紺上下)

校章
六角形の雪の結晶がモチーフとなっている。”飛騨”、”高校”、”山”、”高山”がイメージされており、3本のペンと3つの頂は「高山  高校」「斐太農林高校」「斐太高校(通信制)」の3校が統合されたこと、また「全日制」「定時制」「通信制」の3課程があることを示している。

アクセス

・岡本校舎:JR「高山駅」より徒歩20分

・山田校舎:JR「高山駅」より徒歩30分 濃飛バス「農林高校口」下車 徒歩5分

定員
普通科       80名
園芸科学科     40名
生物生産科     40名
環境科学科     40名
情報処理科     40名
ビジネス科     40名
生活文化科     40名
計         320名

教育方針
快活」、「友愛」、「創造」を教訓とし、心身ともに健やかで、より豊かな人間性と
「生きる力」を備えた生徒の育成を目指す。

教育目標
社会への貢献や地域の発展に寄与できる人間育成を目指し、一般教養及び専門的知識や技術を身につけさせるとともに、創造性あふれ、明朗快活で豊かな人間性を養う。

各学科紹介

【岡本キャンパス】

普通科

四年制大学や専門学校など上級学校への進学を目指すコースとなっている。

学科の特徴として3本の柱があり、”少人数制指導”、”手厚い補習体制”、”充実した個別指導”とある。

1年次に国数英の科目を共通して勉強し、2年次にそれぞれの進路にあったコースに進めるようにしている。

また、早朝補習、放課後補習、長期休暇の補習など勉強の定着を確かめる機会が多く用意されているのもこのコースの特徴あり、総じて可能な限り少ない人数での個別指導を行なっている。

2年次から普通科のクラスは「看護・国公立コース」と「人文科学探求コース」という2つのコースに分けられる。

それぞれ名前の通り、難関大学を目指すコースと私立文系大学を目指すコースとなる。

情報処理科

高度情報社会への対応、またコンピュータを用いて情報社会のスペシャリストになることを目標とするコースである。

教育の柱として、”プログラミング”、”マルチメディア”、”簿記”がある。

プログラミングでは、自ら考えてプログラムを組む技術や思考力を鍛えるもので、マルチメディアでは文字、音声、動画などパソコンで表現できるツールを複合的に活用しできるようにする。

そして簿記では、会社や商店において必要となる帳簿や報告書をつける能力を高めることを目的としており、将来社会で働く際に有利になる資格の取得にも力を入れている。

情報処理科でも、1年次に基礎分野を学び、2年次に「システムコース」と「ユーザーコース」の2つに分かれる。

システムコースはプログラミングなど、パソコンを用いた技術を磨くコースで、ユーザーコースは情報の原理原則などの知識を学ぶコースとなっている。

ビジネス科

会計や流通の基礎知識を学び、社会で実践的に活用できるようになることを目的としているコースである。

教育の指針として、”会計”、”ビジネスマナー”、”コンピュータ”の3つがある。

会計では、国際会計基準に準拠した授業が展開され、項目を理解することで日本に限らず世界で活躍できる技術を身につけることを目標としている。

ビジネスマナーでは、名刺の交換やお辞儀の角度など、ビジネスで必要となる常識を学ぶことが出来る。

コンピュータでは、表計算やタイピングなどを学習し資格の取得を目指している。

ビジネス科では、1年次からコース変更はない。

生活文化科

衣食住を基礎に、教養や豊かな感性、思いやりの心を育て、専門的な技術を身につけ社会貢献することを目指すコースとなっている。

教育の指針には、”豊富な実習”、”プロの講習会”、”学習成果発表会”がある。

実習の機会が様々用意されており、調理実習や被服製作、食品加工や保育園実習など、コースごとに様々な自習を行い、幅広い実践的な技術を身につけられる。

また、和菓子や茶道、着物の着付けなどその道のプロによる講習会が開催されている。

3年次には、これまで学んできた知識・技術を試す場として学習成果発表会が用意されているのも特徴的だ。

コースは2つに分けられており、「フードデザインコース」と「ライフデザインコース」がある。

食を学び、将来はその分野で活躍することを目指す生徒はフードデザインコースを、衣、看護、保育などの分野を目指す生徒はライフデザインコースを選ぶことになるだろう。

【山田キャンパス】

園芸科学科

飛騨地区の中では唯一、園芸作物について学ぶことのできる学科となっており、野菜、果樹、草花など幅広い分野の知識を学ぶ。

また、流通分野の勉強もできるため、かなり実践的な知識を得ることが可能だ。

教育の指針として、”栽培”、”交流”、”流通”の3つがある。

栽培では、座学の勉強として野菜、果樹、草花について学び、実際に産地に赴き学生自ら生産に関わる。

交流では、草花を中心とした園芸作物を育て、地域の方にプレゼントしたり、景観をつくるなど人との交流を学ぶ。

流通では、農作物の販売、流通、知的財産など商品作物の根幹にあたる知識を身につけることを目標としている。

園芸科学科は4つの部門に分かれており、「野菜部門」、「果樹部門」、「草花部門」、「流通部門」の中からそれぞれ専攻を選ぶことになる。

生物生産科

家畜や愛玩動物の飼育や活用、食品の製造過程や衛生管理を学び、動物や食品のスペシャリストを目指すコースである。

教育の柱としては、”飼育”、”加工”、”交流”の3つがある。

飼育では、牛舎で肉牛などの動物を飼育、管理する技術を学び、加工ではハムやソーセージなど食品に加工する技術を身につける。

交流では、地域の子どもたちに乗馬交流会を開催し、動物を活用する手段・方法を学んでいく。

コースは”動物コース”と”食品コース”の2つに分かれている。

動物コースでは、家畜や愛玩動物の飼育や管理について学習し、食品コースでは家畜産物を活用した加工品(ハム等)の製造方法や、食品の衛生管理について学ぶことができる。

環境科学科

環境の調査や保護、環境づくりなど自然環境の活用に関するスペシャリストを目指すコース。

教育の柱として、”自然調査”、”測量技術”、”森林活用”がある。

自然調査として、森や川などに自生する生物や植物を観察し、調査する技術も磨く、その際に測量機も持参し、快適な環境が作られているか調べ、測量・設計・施工など技術を学ぶ。

森林活用として、木を伐採し加工品を作り出したり、森林づくりを行なっている。

コースは2つ、”森林コース”と”土木コース”に分けられており、森林コースでは水を育む森づくりや、森林資源の活用について学び、土木コースでは国土保全について、自然や森林と絡めて学ぶことができる。

教育概要

本学は岐阜県高山市に位置する県立高等学校である。

2005年に岐阜県立斐太農林高等学校と岐阜県立高山高等学校が合併して設立された。

施設を新設することなく、そのまま旧校舎を使用しており、斐太高校側を山田キャンパスと呼び、高山高校側を岡本キャンパスと呼んでいる。

合併したことにより、生徒数は県下最大規模となった。

山田キャンパスは、農林学校として機能しており、前述の通り農作物、家畜、林業を学ぶことができる

校舎が位置する斐太地方が自然に恵まれていることもあり、日々密接に自然と関わることができること、また実習の際に場所を大きく移動する必要がないことがあげられる。

そのため、広大な土地を使った果樹園があるのが特徴的だ。

果樹園では、地域の農家の主力果樹にあたる「飛騨桃」や「飛騨りんご」を育てているほか、ぶどうや梨、黄桃やブルーベリーなど多岐に渡る作物を学生自身に育てさせ、実習から多くのことを学ばせようとしている。

また、作られた商品作物を生徒自身で販売することも行なっており、「スクールマートひのう」として地域の方に向けて販売することで、可能な限り実践的な技術を学ばせる仕組みが整っている。

 

岡本キャンパスでは大きく、普通科、商業科、家庭科の学習内容を学ぶことができる。

生徒それぞれの多様な進路に対応するべく、様々な学科が一つの校舎に集まっている。

全ての学科に共通しているのが、教育の3つの指針というもので、教育目標を各学科大まかに3つ定め、それに基づき学習が進めらている。

山田キャンパスほどではないにしろ、こちらも自然に囲まれており、恵まれた環境が用意されている。

また、外部から講師を派遣しての授業や、実習の機会を多く設けており、学びをすぐに活かせるような教育体制となっている。

その他、合併の際に旧岐阜県立斐太高等学校の通信制普通科も編入されており、様々な形で学びを提供できるような体制が整えられている。

概要

本学自体は2005年に旧斐太農林高等学校と、旧高山高等学校が合併して生まれた比較的新しい学校ではあるが、旧2校の歴史はそれぞれ古く、斐太農林高等学校の前身は、1921年に設立された大野郡立斐太実業学校であり、一方の高山高等学校の前身は、1917年設立の高山町立実業高等女学校である。

統合のきっかけとなったのは、平成15年に岐阜市教育委員会より打ち出された「生徒いききプラン」ではないかと考える。

これは、岐阜市の中学卒業者の人数が1989年から2007年までに43%減るという指標から、高等学校における、単純な生徒数の減少、教育水準の維持が難しいという問題に対応するべく発布された。

さらにこの中で、生徒それぞれに多様な教育の機会を与えるために、総合学科や普通科単位制高校など、新しいタイプの学校を多く設立する流れになり、高山高等学校と斐太農林高等学校の2校が合併することとなった。

合併後は、ぎふ総合型選択制高校として再出発することとなり、全日制、定時制、通信制の3つの過程と、普通科、農業科、商業科、生活産業科という大きく4つの課程を持つ県下最大の学校となった。

偏差値

偏差値は42-52。岐阜県内の公立高等学校が156校あり、その中で39番目に位置する。

偏差値の上下が激しいのは、様々な学科が混在しているためであり、もっとも偏差値が高いのは普通科である。

様々な進路に対応した教育内容になっており、進学ではなく就職を選ぶ学生も一定数いるという状況なので、偏差値だけで判断することはできない。

入試情報

岐阜県の公立高校の入試制度に従い実施される。

標準検査(国数英理社)と面接、小論文試験を実施している。

定員は普通科が毎年80名で、昨年の志願倍率1.0。

その他、園芸科学科、生物生産科、環境科学科、情報処理科、ビジネス科、生活文化科が全て共通の40名で、情報処理科の倍率が1.12の他は全て1.0を下回る倍率となっている。

出典:平成30年度入学者選抜実施概要 公式HPより

http://school.gifu-net.ed.jp/syoyo-hs/jhs/pdf/30_kennsagaiyou1.pdf

合格実績

年ごとに実績は異なる。

各学科ごと平成29年の実績によれば、普通科では国公立大学に7名、私立大学に24名、短期大学に11名、看護専門学校に10名、専門学校に13名、就職が6名となっている。

情報処理科では、国公立大学に1名、私立大学に8名、専門学校に7名、就職が17名。

ビジネス科では、私立大学に1名、短期大学に4名、看護専門学校に1名、専門学校に10名、24名。

生活文化科では、私立大学に1名、短期大学に7名、専門学校に18名、13名となる。

以下、ホームページ記載の29年度実績から、主要な合格実績を紹介する。

国公立大学

富山大学2名、長野県立大学2名、静岡文化芸術大学1名、公立鳥取環境大学1名、尾道市立大学1名、滋賀大学1名。

私立大学

立教大学、日本大学、日本体育大学、愛知大学、愛知学院大学、名城大学、中京大学、大阪芸術大学、金沢工業大学、東海学園大学、東海大学、日本福祉大学、中部学院大学他。

看護専門学校

岐阜県立衛生専門学校、岐阜県立看護専門学校、関西看護専門学校、JA厚生連看護専門学校、中部労災看護専門学校、加賀看護専門学校。

就職

高山市消防職員、岐阜県職員、岐阜県警察官、トヨタ自動車(株)、日本郵便(株)東海支社、名古屋鉄道(株)、(株)ジェイアール東海ホテル、飛騨信用組合、中部国際空港旅客サービス(株)、山崎製パン(株)ほか多数。

部活動

特に運動部の活躍がめざましく、ハンドボール部が2008年から毎年インターハイに出場しており、2012年に全国3位となっているほか、陸上競技部も過去インターハイに出場しており、今年は弓道部女子団体がインターハイに出場している。

惜しくも全国7位という結果になったが、どの部活動も高いレベルの大会に出場し、好成績を納めている

 

また、運動部だけではなく文化部の活動も活発で、吹奏楽部が平成24年に行われた全国吹奏楽コンクール岐阜県大会で金賞を受賞している。

特に美術部では、一般の大会に応募し賞を受賞することを目標に活動が行われており、数多くの賞を受賞している。

平成30(2018)年度(10月26日時点) 第1回ぎふ美術展洋画部門 入選

平成29(2017)年度 岐阜県高等学校総合文化祭 美術・工芸展 デザイン部門 奨励賞

第62回高山市美術展覧会 青年の部 洋画部門 入選

第62回高山市美術展覧会 青年の部 グラフィックデザイン部門高山市長賞 など

以下、部活動一覧

運動部

ハンドボール部、サッカー部、バレーボール部、バスケットボール部、バドミントン部、ソフトテニス部、スキー部、硬式野球部、陸上競技部、卓球部、剣道部、柔道部、弓道部

文化部

書道部、吹奏楽部、美術部、茶道部、華道部、太鼓部、演劇部、フラワーアレンジメント部、動物研究部、園芸ボランティア部、環境リサーチ部、琴・三弦部、商業研究部、ワープロ部、コンピュータ部、インターアクト・ユネスコ部、合唱部、手芸部、文芸部

特色

本学の最大の特徴としては、恵まれた自然を生かした農林教育ではないだろうか。

総合型選択制高校として、一つの学校の中で普通科、商業科、生活文化科等が共存している学校は少ないながらも一定数はあるが、農業学校を含んだ形での総合型高校は少ない。

また、本学の場合は農業科として他校と比較しても広い土地があり、農業、林業、家畜飼育全てにおいて豊富な実習を積むことができる。

また、学校で保有する果樹園の中では、様々な作物が育てられており、その生育の様子を毎月学校ホームページを用いて、学生自身が発信している。

出展:飛騨高山高等学校HP 総合実習の様子より

https://school.gifu-net.ed.jp/htakayama-hs/yamada/engei/kaju_top.html

年間学校行事

4月 入学式
5月 球技大会
6月 修学旅行(沖縄)
7月 芸術鑑賞会
10月 文化祭、ひのう祭
1月 学習成果発表会
3月 卒業式

10月に行われる文化祭は岡本キャンパスで行われるものと、山田キャンパスで行われるものとで異なり、山田キャンパスで行われる文化祭はひのう祭と呼ばれる。

ひのう祭では、生物生産科による乗馬体験コーナーや、飛騨牛体験コーナーなど、来場者に動物と触れ合える機会を提供しており、人気のコーナーとなっている。

特に家族連れに人気で、子ども達が楽しく動物と触れ合っている写真などがホームページでも紹介されている。

飛騨高山高等学校 ひのう祭での活動から

http://www.kis.janis.or.jp/~kiso_uma/hozonkai/news/091119hinou.pdf

今回、この学校行事については、飛騨高山高等学校のページを参考にさせていただいた。

学校行事の様子など、写真を交えて校内の様子を発信している。

この記事を読み興味を持った方は、ぜひリンク先を訪れてみて欲しい。

参考:飛騨高山高等学校HP

https://school.gifu-net.ed.jp/htakayama-hs/index.html

 

まとめ

ぎふ総合型選択制高校として、2005年に合併した斐太農林高等学校と高山高等学校から生まれた本学ではあるが、それぞれの良い部分をうまく合わせ様々な学科を適切な形で運用できているのではないだろうか。

ただ、2つのキャンパス間での交流があまり感じられず、異なる2校として独自に学校運営が行われているように思えてしまう部分もあった。

もともとの学科が普通科と農業科では全く異なるのでその点は仕方のないことだとは思うが、これからは2校間のやりとりがもっと活発になると良いなと少し思った。

総じて、恵まれた環境の中で生徒一人ひとりの学びに真摯に向き合っている学校であることに代わりなく、入学した生徒は必ず将来に繋がる知識や技術を身につけることができるだろう。

最後に、この記事を読んで飛騨高山高校に興味を持っていただけたら幸いである。

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