【偏差値41】高山工業高等学校の情報まとめ

このページは、岐阜県立高山工業高等学校についての基本的な情報を提供するものである。

これから入学試験を迎える受験学年の生徒諸君や、その親御様にぜひ読んでいただきたい。

岐阜県では、平成30年(2018年)より全日制普通科の高校入試において、全県一区制を導入することになった。

これにより、受けられる高校の制限がなくなり、岐阜県民であれば自由に通いたい高校を選ぶことができるようになった。

以下、岐阜県立高山工業高等学校について紹介していこう。

学校情報

所在地 岐阜県高山市千島町291番地

設立 1944年

教訓 かしこく・つよく・ゆたけく

制服 男子紺ブレザーに赤のネクタイ、女子紺のブレザー、紺のスカートに赤のリボン

アクセス
JR高山本線「高山駅」より徒歩15分
高山バスセンターより
濃飛バス (朝日線)千島町下車徒歩5分 (下呂線)愛染口下車徒歩5分
濃飛バス 市内のらマイカー 川西線 工業高校下車すぐ

定員
機械科         40名
電気科         40名
建築インテリア科    40名
電子機械科       40名
計                     160名

教育方針
知・徳・体の調和のとれた個性豊かで明朗快活な人間性を育成する。
基礎的、基本的な学力を身に付けさせるとともに、コミュニケーション能力を育て、自己表現能力をもった生徒を育成する。
勤労を尊び、たくましく生きる力を身に付け、工業を学ぶことに誇りと自信をもたせる。
学習指導及び部活動指導を充実し、文武両道に活躍できる生徒を育成する。

各学科紹介

機械科

次世代の技術を担う若者を育成する」がスローガンである。

日常的に生活で使用されている製品が機械によって生み出されている。

それら機械についての基礎知識や技術を学び、機械をつくるために必要な素材であったり、加工の方法について学習していく

電気科

生活・産業の基盤を支える”電気”の知識・技術を君のものに」がスローガン。

電気の理論や計測などの基礎知識を学び、発電・送電などに関する電力技術や、電動機、変圧器などの電気機器について実習を通し体験しながら学ぶ

電気工事士など各種資格にも挑戦し、電気技術者を目指して学習を進めていく。

建築インテリア科

建物、室内、家具のイメージをかたちに!」がスローガン。

建築やインテリアに関わるものづくりを通じて、感性と柔軟な発想力を身につけ、個性と想像力を伸ばし豊かな人間性を育む

卒業生には、建築技術者、大工、家具製作など地域で活躍する人材となっている。

電子機械科

人の意思を機械に伝える メカトロ技術者を目指す」がスローガン。

機械・電気電子・情報の基礎を学び、材料を加工しものをつくりコンピュータで操作する

そうした技術を極め、工場の自動化やロボットの利用に対応できるメカトロニクス技術者になるため学習していく。

教育概要

本学は岐阜県高山に位置する県立工業高等学校である。

学科は大きく機械科と電気科、建築科の3つに分けることができる。

工業科ということで、進学者よりも就職する割合が高く、本業で必要になる実践的な教育が中心に行われている。

教育方針としては「地域連携による活力ある学校づくり推進事業」に代表されるように、地域との共同に力を入れている。

本学が飛騨地域唯一の工業高校であるため、より地域に根ざした高校を目指し、「まち」「ひと」「しごと」を視点に、ものづくりを生かした地域連携活動による課題解決学習を推進し、飛騨地区の将来を担うエンジニアリーダーを育成することを目標としている。

具体的な取り組みとしては以下の4点がある。

サテライトキャンパス(飛騨の匠工房)の特色を生かした商品開発や販売

飛騨高山のブランド商品の開発・販売・改善を行い、地域のイベントなどで商品を実際に消費者に販売する。

また、地域のイベントでものづくり体験を実施したり、近隣の小学校との交流や特別支援学校との交流を通じて、地域活性化に協力する。

産業現場実習の実施

高校三年生の7月〜10月にインターンとして家具製作会社や建築会社に実習に行き、現場から技術を学ぶ。

また、地元企業で実際に働く先輩や、伝統工芸士から直接指導を受ける

知的財産教育(アクティブラーニング)の推進

地域や企業との連携を通じて、学生自身が自分で考え、自主的に学びを深めていけるようにと教育を施している。

特に、小学校や地域のイベントで来場者に生徒が知っている知識を教えたり、実際に教育者として指導を行うことで、新たな気づきが生まれ日頃の勉学に変化を与えることにも繋がる。

小中高一貫したキャリア教育

高山工業高校のこの取り組みを客観的に評価するための外部機関として、”学校活性化連絡審議会”という共同体がある。

構成員の中には、県議、市の関係者、近隣の小中学校が含まれており、構成員との共同により高校入学前の段階から、ものづくり体験会などを通し機械・技術に興味を持ってもらうなど一貫したキャリアの教育が行われている。

概要

本学の歴史は1944年に岐阜県高山航空工業学校として設立されたところからはじまる。

当時は、航空機科機械科を設置していた。

その翌年、1945年に岐阜県高山工業学校に改称され、航空機科が木材工芸科に、機械科が建築科に変わった。

その後、1948年に斐太工業高等学校に一度統合されることになる。

また、1956年に校舎が全焼するという事件があった。これは斐太高等学校と高山高等学校の生徒間での抗争が原因だと言われている。

翌年に校舎を新設し、岐阜県立斐太実業高等学校として新しいスタートを切ることになったが、1973年3月をもって斐太実業高等学校は廃校となる。

その年の4月に現在の岐阜県立高山工業高校が設立されることになった。

当時の学科は「機械科」「電気科」「建築科」「インテリア科」があり、その翌年には「電子科」を設置し、1989年に電子科が機械科と合併し「機械電子科」に改称された。

さらに、2007年には建築科とインテリア科が合併し「建築インテリア科」となった。

参考:飛騨を離れて40年『私の昭和史』様 一晩で2つの校舎が全焼より

https://blogs.yahoo.co.jp/koriasahi/20068949.html

偏差値

偏差値は41。岐阜県内の公立高等学校が156校あり、その中で129番目に位置する。

工業系の学校のため、普通科を設置している学校と比較しても受験というムードは抑えめで、むしろ就職に直結する技術を身につけることに重きが置かれているので、偏差値が低くなってしまうのは仕方のないことだと言える。

卒業者の口コミによれば、就職率、進学率ともに100%だった年があり、皆理想の進路に進めており、自分も満足しているという意見があったので偏差値だけで評価しないで欲しい。

入試情報

岐阜県の公立高校の入試制度に従い実施される。

標準検査(国数英理社)と面接、小論文試験を実施している。

定員は機械科が毎年40名で、昨年の志願倍率0.72。

電気科が毎年40名で、志願倍率が0.95。

建築インテリア科が40名で、志願倍率が0.82。

電子機械科が40名で、志願倍率が1.00となった。

出展:平成30年度入学者選抜実施概要 公式HPより

http://school.gifu-net.ed.jp/syoyo-hs/jhs/pdf/30_kennsagaiyou1.pdf

合格実績

年ごとに実績は異なるが、平成29年度の実績では、約2割弱の生徒が四年制大学・短期大学や専門学校へと進学しており、大多数は就職している。

本校が公開している29年度の実績によれば、私立大学に7名、私立短期大学に6名、その他若干名が、医療系専門学校や一般専門学校に進学している。

過去、平成10年〜27年までに、岐阜大学や名古屋工業大学等の国公立大学への進学者を輩出している。

以下、ホームページ記載の29年度実績から、主要な合格実績を紹介する。

私立大学

愛知産業大学1名、金沢工業大学1名、岐阜経済大学1名、星城大学1名、名古屋学院大学1名、名城大学1名。

就職

【機械科】

名鉄自動車整備(株)、(株)市川工務店、日本プレス(株)、ヤマザキマザックマニュファクチャリング(株)、アイシン・エイ・ダブリュ(株)、大同特殊銅(株)、岐阜県警察官など。

【電気科】

(株)エディオン、中央電子光学(株)高山支店、(株)トータルサービス、(株)岐阜バイオマスパワー、中部電力(株)岐阜支店、(株)シーテック、トヨタ自動車(株)、(株)トーエネック東京本部など。

【電子機械科】

日本エンヂニア(株)、岐阜車体工業(株)、トーエネック(株)岐阜支店、アイシン精機(株)、トヨタ自動車(株)、三菱電機(株)名古屋製作所、陸上自衛隊ほか。

【建築インテリア科】

(株)フローラ高山支店、飛騨産業(株)、(株)ハウテック、日本毛織(株)岐阜工場、東浦カリモク(株)、刑務官、白川村消防署など。

部活動

運動部こそ幅広い選択肢があり、身体を動かすことが好きで運動部に入りたいと考えている子は好きな部活を見つけることができるだろう。

一方で、文化部は6つ用意されているが、純粋な文化部は2つしかない。

6つの内4つは、各学科に由来する活動となっており、学習の延長線上にあるものと位置付けることもできるだろう。

ただ、日頃の学習の成果を自分たちの部活動で試すことができたり、学科での勉強が好きで趣味と一致するという生徒も一定数いるはずなので、学習の効率をあげる要因としてこの4つの部活動があるのかもしれない。

部の活動については、運動部はどの部も成績を納めている。

ホームページ上では、ここ3年の活動実績を見ることができ、野球部が岐阜県の工業高校を対象とした大会で優勝している他、陸上部が東海高校総体男子5,000mの部で4位に入賞し、その後全国大会に出場している。

また、柔道部では地区総体、個人・団体共に優勝するなど優秀な実績を納めている。

以下、部活動一覧

運動部

野球部、サッカー部、陸上競技部、ハンドボール部、ソフトテニス部、スキー部、バレーボール部、バスケットボール部、卓球部、バドミントン部、柔道部、弓道部。

文化部

美術部・書道部、華道・茶道部、機械技術部、電気技術部、電気機械技術部、建築インテリア技術部。

特色

本学の特徴としては、工業高校ということで就職の際や就職後に必要となる資格の取得に力を入れているところであろう。

危険物取扱者など聞き馴染みのある資格はもちろんのこと、電気工事士や工事担当者、ボイラー技士といった、実務で必要となる資格も在学中に取得することも可能となっている。

また、高等学校の中では珍しく「秀岳寮」という学生寮が自治体の協力の元運営されており、40名程の生徒が共同生活を送っている。

工業高校の行事としては、企業見学会があげられるだろう。

卒業後の進路として就職する学生が多いため、1年生から3年生まで毎年企業の見学に訪れている。

1年生は地元の企業へ、2年生は県内の企業へ、3年生は中京圏の企業と様々な業種・職種の企業活動をみたり、体験したりできる機会となっている。

年間学校行事

4月 入学式
5月 球技大会
6月 遠足(1年生)、修学旅行沖縄(2年生)、就職先企業見学(3年生)
10月 大運動会
1月 卒業作品展
3月 卒業式

学校行事では、大運動会という体育祭が学校の風物詩となっている。

この体育祭は毎年10月に実施されるもので、三年生が主体となって団を設立し、各種目ごとに競い合いそうだ。

特に力を入れているのが応援合戦で、学校関係者のみならず、遠方から応援をみるためだけに大勢の来場者が訪れている。

また、1年生が遠足、2年生が修学旅行で沖縄に3泊4日で訪れている。

遠足では、毎年学生たちが行きたいところを話し合い決定している。

過去には、水族館や山登り、バーベキューなどを行なっており、1年生が交友を深める機会としては最適である。

その他、様々な行事がホームページに写真付きで年中行事がまとめられているので、興味がある人はぜひみて見て欲しい。

高山工業高等学校HP 学校行事

https://school.gifu-net.ed.jp/takayama-ths/gyoji.html

今回、この学校行事については、高山工業高等学校のページを参考にさせていただいた。

学校行事の様子など、写真を交えて校内の様子を発信している。

この記事を読み興味を持った方は、ぜひリンク先を訪れてみて欲しい。

参考:高山工業高等学校HP

https://school.gifu-net.ed.jp/takayama-ths/index.html

まとめ

工業高校ということで進学者よりも就職者が多く、それに伴い学校ではより実践的な指導が行われている。

また、4つの学科全てにおいてスローガンを掲げており、いずれも学生たちが日々楽しく学び続けていけるようなものだと感じた。

明確な根拠があるわけではないが、各学科それぞれの名称が付けられている部活動があったり、卒業作品展示会など、個々がこれまで学んできたものを発表する機会が豊富に用意されており、日々自分主導で知識を蓄積していけるからこそ、理想の進路へと進んでいけるのではないだろうか。

来年の4月には「専門職大学制度」が施行されるように、今後は情報化社会の側面から技術者が重宝される時代となる。

本学で学んだ生徒が、今後日本の技術を支えていってくれることだろう。

最後に、この記事を読んで高山工業高校に興味を持っていただけたら幸いである。

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